いまどきのMT/ATの選び方
自動車学校へ入校して普通車免許を取得するためには、まずMT車(マニュアルトランスミッション)かAT車(オートマチックトランスミッション)のどちらかを選択する必要があります。
入校のお手続きの際に、お客様の方から「将来的にはどちらの方がいいですか?」とご質問頂くことが多いですが、当校ではお客様の「現在思い描いているイメージ」やこれからの生活などをお聞きし、それらにに合わせてお選び頂いております。
ここではこれから入校をご検討頂くお客様へ、それぞれの違いやメリット・デメリットを交えながらご紹介していきたいと思います。
《MT車の特徴》
MT車とは、速度に合わせて自分でギア操作(ギアチェンジ)やクラッチ操作をタイミングよく行わなければならず、操作が比較的難しいです。慣れてしまえばどうという事もありませんが、慣れない内は苦戦する教習生が多い事も事実です。しかし、AT車よりも車を「運転・操作している」「車を操っている」感覚が強く、車の運転自体に楽しみを見出すことが出来ます。
《MT車のメリット》
●自分の好みに合わせたギアチェンジが出来るので、「車を操っている感」があり操作自体を楽しむことが出来る(主観です)
●AT車に比べると、特に発進時は丁寧に操作を行わなければならないので、アクセル/ブレーキの踏み間違いが少ない。(ゼロではないと思いますが・・・。)
《MT車のデメリット》
●一昔前のメリットとして「MT車の方が燃費が良い」などがありましたが、最近のAT車はCVT搭載の車も多く、またハイブリッド車の登場によりこのメリットはほぼ無くなりました。
●最近の市販車についてはほとんどがAT車で販売されているため、MT車を選ぶ際はかなり車種が絞られます。
●AT車と違い、速度に合わせたギアを選択しないといけない為、クラッチ操作が難しく感じることがあります。また、坂道発進などにも丁寧なクラッチ操作が必要になるため、運転自体が難しく感じられることがあります。
《AT車の特徴》
AT車はMTの様に主導でギアチェンジをせず、変速チェンジを車側の方で自動的に行います。そのため、MTならクラッチ操作を足元で行いますが、AT車ではクラッチペダルそのものが無いため、足元もアクセルペダルとブレーキペダルの2つしかありません。車の操作もMT車と比べるとかなり楽になり、ハンドル操作にも集中しやすくなりますので、操作自体がかなり負担軽減されます。
また、オートマチック車特有の現象として、「クリープ現象」があります。クリープ現象とは、簡単に言えばアクセルを踏まなくても車が動き出そうとする事をいいますが、ゆっくりとした速度で動く場合(狭い道を通行する時や、バックをする時など)、このクリープ現象を使えばスムーズに操作を行う事が出来ます。
現在市場で販売されている多くの車は、AT車がほとんど占めております。
《AT車のメリット》
AT車を選ぶメリットとしては、次の理由が多いのでは無いでしょうか?
●運転免許を取得する際、MTよりも操作の負担が軽減される。そのため、運転自体に集中しやすい。(当たり前ですが、MTにありがちなエンストなどもありません。坂道発進もラクですよ。)
●車を購入する際に選べる車種が多いので、自分の好みに合わせて購入できる。
《AT車のデメリット》
そして、AT車のデメリットとしては下記の理由が挙げられます。
●MT車と比べると、価格設定は若干割高になる。
●アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が多い。(最近、いつもニュースで流れていますね。)
《まとめ》
いかがでしたでしょうか?
MT車・AT車にはそれぞれ特性がありますが、自分の好みや状況に合わせて免許や車種を選ぶのが基本です。ただし前段で述べた様に、ほとんどの車種がATになっている今、免許もATで取得しても問題無くなっています。
もしAT限定免許を取った後に、これから色んな状況の変化で「MTに乗りたい!」「仕事でMTに乗らないといけなくなった」などが仮にあった時、自動車学校では「AT限定解除」という方法があります。これは自動車学校で最短4時限+審査検定(卒業検定みたいなもの)を受検・合格し、運転免許試験場で免許切り替えをすれば晴れてMT車を運転する事が出来ます。
自動車学校へ入校の際には、こういった内容を元にぜひ参考にされてお選び下さい。